パン好きが高じてパリや地方のパン屋さんを巡り、パン職人さんからパン用小麦粉のこだわりや違いについて教えてもらいました。
旅先のパン屋さんでいろいろなパンを食べ比べ、小麦粉の配合や食感の違いを実感!
そこで今回はパン用小麦粉(強力粉・準強力粉・薄力粉)の違いや、強力粉や薄力粉を混ぜる理由、それぞれの特徴や混ぜたときの効果について私の体験談も交えて詳しく紹介していきます。
- パン用小麦粉の基本は?
- パン用小麦粉(強力粉・準強力粉・薄力粉)の違いは何?
- パン用小麦粉は混ぜるとどうなる?
- パン用小麦粉を混ぜるときのおすすめ配合は?

パン用小麦粉の基本は?

パン用小麦粉とは、主に小麦粉の中でも「グルテン」を多く含む粉のことを指します。
私がパン旅で出会ったパン屋さんでも
どの粉を使うかで食感や風味が大きく変わるんですよ
と教えてもらいました。
パン用小麦粉3種類はこれ!
パン用小麦粉には大きく分けて「強力粉」「準強力粉」「薄力粉」の3種類がありますが、それぞれの特徴や使い道はさまざまです。

特に、初心者の場合は強力粉から始めることがおすすめ!
強力粉はパン作りに適したグルテン量を持ち、パンがしっかり膨らむためです。
パン用小麦粉種類別比較
種類 | タンパク質量 | グルテン量 | 向いているパン |
---|---|---|---|
強力粉 | 約11~13% | 多い | 食パン、菓子パン、ベーグル |
準強力粉 | 約9~11% | 中くらい | バゲット、フランスパン、ハード系 |
薄力粉 | 約6~9% | 少ない | 菓子パン、ケーキ、クッキー |
パン用小麦粉は当然ですがパン作りに欠かせない素材。
強力粉や薄力粉などパン用小麦粉の違いを知って選ぶと、仕上がりがかなり変わってきますよ。
パン用小麦粉のグルテン量や特徴を比較することで、その違いがよくわかるので見ていきましょう!


パン用小麦粉(強力粉・準強力粉・薄力粉)の違いは何?


パン用小麦粉(強力粉・準強力粉・薄力粉)の違いは下記の通りです。
粉の種類 | タンパク質量 | 食感 | 代表的なパン |
強力粉 | 11~13% | もちもち・しっかり | 食パン、ベーグル |
準強力粉 | 9~11% | さっくり・弾力 | バゲット、フランスパン |
薄力粉 | 6~9% | ふんわり・軽い | 菓子パン、ケーキ |
独特なクセになる食感が気になったバケットを売られていたあるパン屋さんの職人さんに聞いてみると、
「うちはこのバゲットに、強力粉と準強力粉をブレンドしてるよ」と教えてもらったことがあります。
フランスのパン屋で出会った職人さんいわく、「バゲットには必ず準強力粉!」とのこと。



パリの朝、焼きたてのバゲットにかぶりつくと、外はパリパリ、中はふんわり。
強力粉だけでは出せないこの食感は、やはり粉の違いによるものだったということですね!
パン用小麦粉の強力粉と薄力粉の違いは、食感や膨らみ、味わいにまで影響。
準強力粉は日本では少数派ですが、パン用小麦粉の違いを楽しむならぜひ試してみたいところですね。



自作するのは難しいので原材料に「準強力粉」とあるとつい食べてみたくなって手に取っています…


パン用小麦粉は混ぜるとどうなる?


パン用小麦粉を混ぜて使っているパン屋さんは日本でもかなり多いということです。
そこで「なぜパン用小麦粉を混ぜて使うのか」を、バイトしていたパン屋の店長に質問しました。
その回答は、
パンに強力粉や薄力粉を混ぜて様々な配合を試すことで、その店独自の仕上がりになるということですね。
たとえば…
- 強力粉だけではもちもちしすぎてしまう→薄力粉を混ぜることで軽やかな食感に!
- 薄力粉だけでは膨らみが足りない→強力粉を加えることでふっくらしたパンに!
- 準強力粉を混ぜると?→表面がパリッと香ばしく中がもちっとしたパンに変化!
このように、パン用小麦粉は混ぜて使えば使うほど、そのお店オリジナルの味が誕生して大きな効果を発揮するということです。
パリのパン屋さんでいろいろなパンを食べ比べる中で、「このパンは強力粉と薄力粉を半々で使っています」と説明してもらうなど、その配合による味や食感の違いを実感しました。
- 強力粉だけだともちもち感が強すぎる→薄力粉を混ぜて軽やかさUP
- 薄力粉だけだと膨らみ不足→強力粉を混ぜてふんわりUP
- 準強力粉を加えるとクラスト(皮)がパリッと、中がしっとり
強力粉と薄力粉を混ぜることでパンの味や食感の違いを楽しめ、準強力粉を混ぜると、本場のフランスパンのような食感になるというパン好きからすると魔法の粉のようだと思いました。
パン用小麦粉を混ぜるときのおすすめ配合は?


パン用小麦粉を混ぜるときのおすすめ配合は下記の通りです。
私は基本的には食べる専門のパン好きで、パン作りをした経験は正直少ないのですが…パン屋で長年アルバイトしていたときに実際製造していた経験やパン屋の職人さんから聞いてメモしていたものを頼りにまとめました。
パン用小麦粉おすすめ配合
パンの種類 | 強力粉 | 準強力粉 | 薄力粉 | ポイント |
食パン・ロールパン | 80% | — | 20% | ふんわり&しっとり |
バゲット・ハード系 | 30% | 70% | — | 外パリパリ・中しっとり |
クロワッサン系 | 20% | 60% | 20% | サクサク・層が美しい |
パン用小麦粉の配合を変えると、同じレシピでも仕上がりに違いが出ます。
食パンひとつとっても、配合を少し変えるだけで食感や香り、焼き色に個性が現れ、家庭のオーブンやパン焼き機のクセ、気温や湿度によっても結果が異なります。



パン作りって毎回実験みたいで、同じ味を二度と作れないという感じがします。
パン用小麦粉を様々な配合で混ぜて試すことで、自分だけのベストなパンに出会いたいですね。
旅先で出会ったパン屋さんの味を思い出しながら、配合を少しずつ調整して「理想の食感」や「香ばしさ」を追い求めてきました。
ときには、現地のパン職人さんに相談して「この小麦粉をちょっと加えてみるといいよ」とアドバイスをもらったこともあり、その一言が新たな発見につながったことも。
強力粉や薄力粉を混ぜる理由は、自分好みのパン作りの幅を広げるためだけでなく、家族の好みに合わせたり、焼き上がりを調整したりするためにもとても役立ちます。
複数の種類の粉を使うことで、それぞれのパンの持つポテンシャルを最大限に引き出せるのがパン用小麦粉をブレンドする最大の魅力だと思います!


まとめ
今回は「【違いは?】パン用小麦粉(強力粉・準強力粉・薄力粉)のベストは?混ぜるとどうなる?」と題して、パン用小麦粉の違いを知り、強力粉・準強力粉・薄力粉を混ぜる理由について紹介しました。
パン用小麦粉のことを意識すると、パン作りをするときだけでなくパン屋さんでのパン選びも楽しくなりますね。
今回の比較表やおすすめ配合を参考に、自分だけのパンレシピを見つけてみてください!